2025.12.06
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12月に入って急に寒くなってきましたがいかがお過ごしですか?医学生の皆さんは学年ごとに年末年始の過ごし方も異なるとは思いますが、中でも国家試験を控えている6年生は今が最も心身共に安定した状態で2月の本試験に向けて追い込みをかけなければいけない時期だと思います。私が医学生の頃は国家試験問題数も合計200問で、内科・外科・小児科・産婦人科に加えて前の年に発表されるいわゆるマイナーという選択科目が2科目であり、それに公衆衛生を加えた範囲からしか出題されなかったので、秋の季節になって銀杏並木の黄色い葉が木に付いているうちに過去問の履修を中心とした受験勉強を本格的に始めれば合格すると言われていました。しかし、その後に出題数も増えて現在は合計400問を2日間の日程で解答する方式に変わり、公衆衛生の分野は全ての出題に生命倫理や統計学の考え方などを合理的に盛り込まれて、その割合は60%以上ともされています。
少し前のことになりますが大リーグのワールドシリーズで日本人選手が活躍してドジャースが連覇を成し遂げたことは記憶に新しいと思います。中でも山本由伸投手は先発と救援で計3勝をあげて最優秀選手(MVP)となりましたが、その戦いの最中に発言した「負けるわけにはいかない」という言葉が「Losing isn’t an option(負けるという選択肢はない)」という英訳で米国ファンの中に広まり、彼の献身的な投球でその言葉通りの結果を達成し感動を呼びました。この言葉は難手術に臨む我々外科医にとっても大変励みになる言葉ですが、今国家試験勉強に時間のほとんどを費やしている6年生にとっても多くの意味でかみしめる価値がある言葉だと思います。まずは自分の体調管理、さらには勉強以外の誘惑や勉強を阻害する出来事、また苦手な分野を克服しなければならないという重圧など多くの壁を跳ね返す力を宿した言葉だと思うからです。そういえば私が親交を持っていたアントニオ猪木さんも現役のプロレスラー時代に「出る前に負けること考える馬鹿いるかよ」というメッセージを残していました。戦いや挑戦は準備が整ってくると自然と不安が消えてむしろ「ワクワク感」が呼び覚まされ、自律神経の働きも良い方向に向かい思った以上の結果をもたらします。これからの時期をそのように過ごし、来るべき国家試験を悠々と合格・通過していただくことを願ってやみません。